炊き出し訓練

 地震や火事で給食室が使用できなくなることを想定し、避難訓練終了後、実際に非常食の豚汁缶や水を用いて炊き出しをしました。訓練前に子どもたちと災害時について話してみると、まだ体験したことのない出来事にイメージが持てずにいるようでしたが、保育士から「3.11」などの実際の災害時の体験談を聴くと、『トイレも使えないんだね』『ご飯が作れなくなったら、お腹空いたときどうしよう』という声が聴かれるようになってきました。

 炊き出しは、火起こしから行います。台所でガスを使って火をつけるのとは違い、薪での火起こしを目の当たりにし、煙の臭いや火をつける大変さを感じているようです。

 無事に火がつくと、その後は釜戸で豚汁を調理する様子を見学します。すでに食材が切られて入っている豚汁缶に、『非常食ってすごいね!』と釘付けでした。
 
 完成した豚汁は給食で味わい、食事は、災害時に水を無駄にしないことも考えて、使い捨ての紙皿やスプーンフォークを使用しています。

 炊き出し訓練を通して、子どもたちが災害時のイメージを持つだけでなく、火起こしや窯の準備、調理時間がどのくらい掛かるかなど、職員も実際に経験しないと分からないことを改めて知る訓練にもなっています。いつ起こるかわからない災害に、これからもしっかりと備え、子どもたちの命を守り、地域の役に立てるようにも考えていきたいと思います。ご家庭でも、良い機会と捉え、非常食の見直しをしてみてくださいね。